サプライチェーン

サプライチェーンの概要

 当社グループが顧客に提供する製品は、すべてエンジニアリングプラスチック部品ですが、大きく分けて以下の(A)(B)の2つのパターンで製造を行っています。

(A) メカニクスソリューションデバイス事業、オプトデバイス事業、LED関連事業、バイオ関連事業
 当社グループの強みは、高精度、高機能、高品質のエンジニアリングプラスチック部品を大量に提供できることにあります。当社グループの主要な金型の設計・製造はマザー工場である鹿沼工場で行っており、世界のどの拠点においても同一品質の製品を供給する体制を確立しています。
 自動車やプリンターの部品を製造するメカニクスソリューションデバイス事業、光通信関連の部品を製造するオプトデバイス事業、LED用拡散レンズなどを製造するLED関連事業、マイクロ流路チップなどを製造するバイオ関連事業は、いずれも顧客の製品データをベースに金型の設計・製作を行い、プラスチック材料メーカーから仕入れた材料を使用して成形加工を行っています。一部の部品に関しては、当社から材料を支給し、協力会社に成形加工を依頼しています。

1

2

(B)半導体機器事業
 ICテスト用ソケット、バーンインソケットを製造・販売する半導体機器事業は、エンジニアリングプラスチックの成形技術をもとにビジネスを立ち上げ、工場を持たないファブレス方式で生産を行っています。半導体の高性能化に伴い、高精度のテスト装置が求められるなか、当社は1,000ピンを超える大型カスタムCPU用のテストソケットを設計・保証・提供できることを強みとしています。
 半導体機器事業では、顧客の半導体パッケージをもとに製品設計を行うとともに、プラスチック材料メーカーに手配を行い、外部の協力会社で金型の製作、成形加工および製品組み立てを行っています。

1

2

調達

グループでの調達

 当社グループが使用するプラスチック材料などの原材料、梱包材などの副資材は、顧客からの材料・メーカー指定が多いため、資材管理部門が各事業部のからのオーダーを取りまとめ一括調達しています。
 資材管理部門では、主要なサプライヤーに対して、定期的な情報交換、工場訪問、意見交換会などを実施することで継続的な関係構築を図っています。工場訪問には、事業担当者も同行しています。資材管理部門では、直接・間接取引している100社超の原材料メーカー、商社、副資材メーカーを対象に、品質や納期に関するアンケート調査を行っています。
 また、自然災害、重大事故、原産国変更など、サプライチェーンに重大な変化が発生した場合は、管理本部が速やかに情報収集するとともに、経営戦略会議および関連部門に報告し、対策を講じています。

各事業における調達

(A) メカニクスソリューションデバイス事業、オプトデバイス事業、LED関連事業、バイオ関連事業
 サプライヤーや協力会社から材料・部品・成形品などを調達しています。
 金型製作は基本的に鹿沼工場で行っていますが、当社独自のノウハウが必要となる設計および仕上げを鹿沼工場で行い、金型製作の前工程を協力会社に依頼する場合もあります。成形品の生産は、海外は自社工場で行い、国内は鹿沼工場または協力会社で行っています。鹿沼工場で製作した金型を協力会社に貸与し、材料を支給した上で生産を委託しています。

(B)半導体機器事業
 サプライヤーは、国内および中国、台湾、ベトナム、フィリピンにあります。国内のサプライヤーは、BCPの観点からも全国への分散を図っています。近年、大手半導体メーカーなどの顧客からは、サプライチェーンのBCPに関する情報開示を求められるケースも増えており、これに伴い当社のサプライチェーンマネジメントのレベルも向上しています。
 サプライヤー監査に関しては、取引開始時の訪問調査をはじめ、国内サプライヤーについては、年に1〜2回、アンケートおよび訪問による監査を行っています。監査項目は、建物の耐震強度や金型等の転倒・落下防止などに加え、従業員の働き方、第三者の侵入防止、化学物質の適正管理といった社会面・環境面の項目も含まれており、改善要求をした場合は事後の訪問確認を行っています。今後は、海外サプライヤーの定期監査も実施する予定です。

■関係するサプライヤーの種類、総数
 2019年度:4項目(製品、加工、原材料、金型及び金型部品)
 2019年度:本社100社、鹿沼工場142社、半導体機器事業94社
■社会的基準により選定した新規サプライヤーの割合
 2019年度:0%
■社会的インパクト評価の対象としたサプライヤーの数、著しいマイナスのインパクトがあると特定されたサプライヤーの数とその対処
 2019年度:0社(社会的に著しいマイナスのインパクトがあると特定されたサプライヤーはいません)
■環境基準により選定した新規サプライヤーの割合
 2019年度:0%
■環境インパクト評価の対象としたサプライヤーの数、著しいマイナスのインパクトがあると特定されたサプライヤーの数とその対処
 2019年度:0社(環境的に著しいマイナスのインパクトがあると特定されたサプライヤーはいません)
■児童労働、強制労働に関して著しいリスクがあるサプライヤーの有無
 2019年度:0社(児童労働、強制労働に関して著しいリスクがあるサプライヤーはいません)

製造

■メカニクスソリューションデバイス事業
 日本、アメリカ、マレーシア、タイ、中国(上海・広州)、ベトナム、インドネシアに 製造拠点を設置しています。メカニクスソリューションデバイス事業は、顧客へのソリューション提案を強みとしていることから、製販一体となった事業を展開し、各地の顧客ニーズに対応した部品を迅速にお届けしています。
■オプトデバイス事業、LED関連事業、バイオ関連事業
 オプトデバイス事業、LED関連事業、バイオ関連事業では、超微細加工品を製造しています。当社は、独自の金型製造・成形加工技術をもとに、1ショットでの複数加工成形を可能にすることで、短期間での大量供給やコストダウンなど、顧客満足度の向上につなげています。
※1ショットとは、当社グループの製品は射出成形機を用いて製造しており、射出成形機でプラスチック材料を溶かして、金型に射出し、冷やして固めて取り出すまでの一連のサイクルを言います。
■半導体機器事業
 半導体の高性能化に伴い、ソケットに求められるスペックも短期間で変化することから、スピード感のある製品提供が求められます。新たなサプライヤーを模索するケースもあり、サプライヤーとともに量産体制を確立することも当社の役割になります。

物流

 当社グループは物流部門を持たないため、材料・副資材は、資材管理部門の指示により、外部の物流会社によって各事業部の委託倉庫や協力会社に納入されます。また、製品については、各事業部門の指示により、外部の物流会社によって顧客の指定先に納品しています。

ソリューション提案・販売

■メカニクスソリューションデバイス事業
 メカニクスソリューションデバイス事業は、日本、アメリカ、マレーシア、タイ、中国(上海・広州)、ベトナム、シンガポール、インドネシアに販売拠点を展開しています。特に国内においては、ギアの騒音や強度に関する実証実験を行うソリューションセンターを設置し、営業とエンジニアが一体となったソリューション提案を行っています。これまでに、ギアのデザイン変更によるノイズ低減などを提案しています。ノイズの発生にはエネルギー消費が伴うことから、最終製品の静音性が高まるだけでなく、省エネ性能の向上にもつながります。
■半導体機器事業
 半導体機器事業は、大手半導体メーカーなどのニーズにグローバルに対応できるよう、シンガポールに本社を置き、東南アジア、台湾、中国、日本、アメリカ、ヨーロッパに販売会社を設置することで、現在は海外売上が80%を占めています。営業とともにエンジニアが顧客を訪問し、顧客の課題抽出を行い、ソリューション提案などを通じた顧客の困りごと解決につなげています。

eco

品質保証

■品質保証体制
 当社グループは社長直轄の品質保証部を設置するとともに、ISO 9001に基づく品質マネジメントシステムを構築し、「品質マニュアル」に則ったオペレーションを行っています。品質保証部から役員に月次の品質レポートを配信することで品質パフォーマンス評価を行っているほか、不具合等の発生時には社長まで報告が上がる体制を整備しています。
 また、リコール発生時のリスクの高い自動車部品を生産する海外グループ会社はISO9001の他、IATF16949を取得しリスク低減の強化を行っています。鹿沼工場でも、2020年5月にIATF16949を取得しました。
■ISO9001、13485、IATF16949いずれかの認証取得製造拠点
 2019年度:10社
エンプラス品質方針、ISO 9001認証
■化学物質等に関する法規制の遵守
 当社グループは、RoHSやREACHなどの法規制遵守に向けて、材料の入口チェックと製品の出口チェックを行っています。社内には蛍光X線装置なども備えており、材料や製品の含有物質の濃度を測定し、証明書を顧客に提出する活動も行っています。
■製品の安全性保証
 当社グループは、燃料ポンプに使用される部品等を「品質保証管理規定」の重要製品カテゴリに分類し、顧客提供に至るまでの工程にハードルを設けています。設計、試作品製作、量産開始などの各工程におけるチェック項目を設定するとともに、各工程の要求レベルに徹していない場合は、次の工程に進めない仕組みを構築しています。
■製品およびサービスのうち、安全衛生インパクト評価を改善のために行っているものの割合
 2019年度:95%(ISO認証取得している拠点の売上比率)
■製品やサービスについて発生した安全衛生インパクトに関する規制および自主的規範の違反事例の総件数
 2019年度:0件(外部監査での指摘事項はありません)
■不具合品回収
 製品の不具合が発生した場合、定型化したフォーマットに情報が記載され、品質保証部に速報が入る仕組みを構築しています。情報は社長および関連生産事業所に共有されるとともに、品質保証部では、自社在庫、流通在庫、顧客在庫の囲い込みを行い、顧客との協議のもと対象品の回収を行い、市場への流出を防止します。